採用情報

明かりが灯る。建物に命が注がれる。
みんなの顔が浮かぶ。サイコーの瞬間。
K.K さん
建設部
(2018年中途入社)
新築の住宅に初めて明かりを灯す時。電気がついた家を見て、これから始まるお客様の新生活に思いを馳せるのが小さなご褒美。

ガチャって
回すモノであってますか?
小学生の頃、実家を増築することになった時、家を作るために汗水垂らして作業する姿を間近で見て「家をつくるのってカッコいいな」と感じました。その記憶がずっと残っていたんですかね。就活の時にふと建築業界という選択肢がよぎりました。でも、文系だから知識もないし無理かなあ…って。だけど、やっぱりちょっと気になる。興味半分で色々調べると、施工管理という仕事が未経験でもOKなことを知りました。ずっと肉体労働はイヤだけど、ずっとデスクワークも無理だと自己分析していたのもあって、この仕事内容なら僕にピッタリじゃん!と勢いで就職先を決めたんです。
知識も経験もゼロだったので、やっぱり最初は専門用語を覚えるのに苦労しました。だって、職人さんたちは教科書にも載っていないような、現場でのみ使われる言葉で話すんです。日本語喋ってよ…と入社したての頃は心の中で毎日思っていました(笑)例えば「ガチャ持ってきて」と言われたら何を想像しますか?聞き馴染みはあるけど、現場で使われるモノとなると知らない。僕も最初は意味不明でした。でも「ガチャ…ってことは回す系?」なんて推測してみたり、持ってきてという言葉の前後にある用途や今職人さんがしている作業を見て考えたりするんです。で、ガチャの正解はナットを締めたりする工具のことなのですが、意外と回す系という予想はあっていたりするんですよ。こうやって覚えていけば良いんです。謎解きみたいで徐々に面白くなってきますよ。経験さえ積めば聞き慣れなかった言葉ですら日常会話のごとく染み付いていきますから、きっと3年目にはマスターしているはずです。
「え?今から変更とか嘘でしょ?」
と、思いつつも顔には出さないのが肝です。
服部工務店に転職してきて一番印象に残っている現場は、一昨年に担当した木造住宅。入社5年目、僕にとって初めて自分がメインになって動かす木造の現場でした。お子さんが2人いるご家族で、上の子が小学校に入学するタイミングで引っ越したいとのこと。だから、工期は3月と決まっていたんです。企画について設計や営業とお客様の間で約1年間話し合って、10月に工事がスタート。和風住宅を作っていくという話でした。
事態が急変したのは11月。土台となる基礎の工事が終わったタイミングで突然「シルバニアファミリーのようなお家に変更したい」という要望が上がったんです。チビちゃんたちがどうしても洋風のお家が良い!と心変わりしてしまったのが理由。現場ではさすがに「え!?嘘だろ!?」という声が上がりましたし、僕も異例も異例の変更に「そんなのアリ…?」とオロオロしました。今でも思い出すだけで、冷や汗かいちゃうくらいです(笑)でも、想像できちゃったんですよね。チビちゃんたち家族が洋風住宅で生活している姿が。完成した家の前で嬉しそうにしている顔が。その幸せな未来を叶えられるのは施工管理である僕だけ。そう思ったら「無理です」なんて言えませんよ。工期が迫っている中での大方向転換でしたが「…どうにかします!」と胃がキリキリ痛むのに目を瞑って返事をしました。一生に一度のお買い物ですから要望をどうにかして叶えてあげたかったんですよね。

「ありがとう」の重みが、
お客様のために知恵を絞れた証。
どうしたら叶えられるのか。どうすれば工期内に完成できるのか。時間がないのに、考えることはいっぱいで頭は常にパンク寸前でした。でも、カタチにすると決めたのは僕です。やるしかありません。要望を叶えることを第一に考えるというのは先輩たちが毎度やってきたことですから、社内で色々と相談して、アドバイスをもらうことで不安要素を排除するところからスタート。ただ、「ここまでの変更は前代未聞だよ、大変だね〜」と皆さん口を揃えて言ってくるので、ビビリ度は若干増しちゃったんですけどね(笑)
実際に現場で作業をするのは職人さん。異例の大変更に「これはだいぶ無茶だよ。おしりズラせば?」と言われてしまうのは予想の範囲内でした。タイトなスケジュールの中で、どうやったら気持ち良く仕事をしてもらえるか、どうすれば無茶をさせずに済むのか。ここに知恵を絞るのが僕の腕の見せ所です。納得して協力していただけるようにスケジュールを細かく管理するのが大事な仕事なのです。毎日、工程表とニラメッコして、作業内容を整理して。そうして、どうにか職人さんたちが頑張ってくださったおかげで無事に工期内に完成することができました。「ひ孫の代まで大事にします!」という感激の言葉をお客様からいただいた時、あの無理難題をクリアできたんだという実感が湧いたんです。職人さんのことも自分のこともめちゃくちゃ誇らしかったですよ。
要望をカタチにして欲しいお客様と、実際にカタチにしていく職人さんたちとの間で、上手くバランスを取りながら叶えていくのが施工管理の役目。大変なことの方が多いですが、それを乗り越えてお客様が望んでいたものがカタチになると、自分もお客様と同じくらい嬉しい気持ちになれるんです。いただいた感謝の言葉に胸がグッと熱くなるんです。その時の感情を味わうために、また頑張りたいと思えるほど特別なモノですよ。誰かを喜ばせたい、人のために頑張りたい。この気持ちがある人にはピッタリな仕事だと僕は思っています。